パトリシア様より
三日坊主って聞くけど・・・ |
これってまさに三日坊主のこと・・・よね? |
『2人の喧嘩をいとも簡単に止めた少女』 |
カランカラン・・・・ ユーリと暁音が経営しているポイントゼロに一人のお客が来た。 「こんにちは・・・・ポイントゼロってここですか?」 と、ドアから眼鏡をかけた少女が現れた。 「えぇ、そうよ・・・・もしかして新入りさん?」 「あ、はい・・・・メイといいます、メデューサの亜種です」 にこりとするメイ、と突然ユーリが納得した後、机を叩き 「へぇ・・・・って石になっちゃうじゃないの!?」 「あ、大丈夫です・・・・眼鏡を外さない限りは石にはなりません」 「そうなの・・・・なら大丈夫だね」 ユーリは簡単に納得した。 「レモンティーはありますか」 「はい、ありますよ・・・」 |
数分後・・・ |
ユーリがレモンティーの入ったティーカップを持ってきた。 「はい、おまたせしました〜」 「ありがとうね・・・」 と突然奥から暁音の声がした。 「ちょっとユーリ、私買出しに行くからお留守お願いね〜」 「は〜い・・・」 と暁音は買出しに出かけた。 「一人で出来るんですか・・・・えらいですね」 「はい・・・・ところでメイさんは今お仕事とかやっているんですか?」 「う〜ん・・・今探している途中ね、レイったらムキになっちゃってね・・・」 「あらら・・・」 レモンティーをもうひと啜りした後に 「そういえばユーリさんってここに住んでいたのですか?」 「え?」 唐突な質問だった。 まさか空から落ちてきた居候だとは言えない。 「え〜と・・・・そのぉ・・・・・」 「あ、無理しなくて言わなくていいのよ・・・言いたくない事は誰にだってあるんだから・・・」 「あはぁ・・・・すみません・・・・」 とそんな感じでユーリとメイは色々と話していった。 |
カランカラン・・・・ 二人が話しているうちにもう一人来客が来た。 「あ、いらっしゃい・・・・」 ユーリの目の前にはカゥリがいた。 「あれ?どうしたのですか・・・・?」 一瞬の静けさ、その後に双方の羽が大きくなった。 「え?え?・・・・え?」 メイは訳が分からずただその場の状況を見ているだけだった。 大きくなった羽根を持つ双方は表へ出た。 カランカラン・・・ 2人が出て行った後にはぽつんとメイ一人だけが取り残された。 「え〜と・・・・見に行く・・・べきですね?」 とメイは2人の様子を見に外へ出た。 そこには・・・・ 「え〜〜〜〜〜〜!!!」 メイは驚きの声を上げた。 驚くのも無理はない、ユーリとカゥリが戦闘を始めているからだ。 「わわっ・・・・喧嘩?喧嘩ですかぁ〜!!」 目を回しながら止めようとするメイ、だが双方はメイを恐ろしい形相で睨みつけた、ある意味メデューサみたいだ。 「あ・・・え〜と・・・・喧嘩は・・・・よくないですよ・・・・なんちゃって・・・」 二人は何かを察したのか、攻撃を加えようとし猛スピードでメイに向かってくる。 「あわぁぁ〜〜狙われてるぅ〜〜」 双方が攻撃可能まであと数メートル 「このままじゃ・・・・・あ、そうだこんなときは落ち着いて何か考えるのよ・・・・」 考え込むメイ、二人が迫っていく数十秒うちに一つ案を浮かんだ。 「あ、そだ私メデューサだったよね?」 と言いながら迫る二人を見る。 「2人とも・・・すみません・・・・」 謝罪の言葉をかけながらメイは眼鏡を外す。 石化の眼光・・・それは赤い瞳、全ての生物を無機質の石に変える能力・・・ もちろんそんな耐性がない二人は足から、腕から、武器から徐々に石に変わっていった。 |
また所変わってポイントゼロ内 そこでメイは今まで起こった事を全て話した 「へぇ・・・・でもね、これ日常茶飯事なのよ・・・・」 「そうなんですか・・・・大変でしょうね・・・・」 「そうね・・・・それはそうと、石になったユーリ、どうするの?元に戻せるの?」 ぎくりとするメイ、言いたいが言えないような口調で 「え・・・・え〜と、エミさんがいないと・・・戻れません・・・」 「えぇ〜・・・じゃあ今日すぐには駄目なの?」 と言いながら石化状態のユーリを見る。 何が起こったのかわからないまま(我を忘れている状態なので実際の所分からないが)灰色に染まっている。 「はい・・・・」 「あっちゃぁ・・・・じゃあ次の日お願いね?」 にこりとする暁音 「はい、ついでにと言っては何ですがレイさんとエミさんにも紹介していただいてもよろしいでしょうか?」 「ん?いいわよ、気に入るといいわね」 「はい、ではまた後日・・・・」 |
カランカラン・・・ メイが去っていくすれ違いでカゥリが居候させている所の娘、雪花が慌てて入ってきた。 「カゥリ!カゥリはどこ?」 「あ、雪花さんですか・・・・え〜と言いにくいんだけど・・・これ・・・・」 と暁音が指差した先にはカゥリ・・・・の石像が置いてあった。 「え?」 「いやだから・・・・それ・・・・」 「はい?」 「え〜と・・・・信じてない?」 「はい・・・・と言うと、もしかして・・・・石化?」 と恐る恐る問う雪花 「うん・・・・」 暁音の直球コメント 「あ、でも明日必ず戻るからって・・・・」 「そう・・・よかった・・・・」 「ちょっとまた二人喧嘩しちゃってね・・・」 喧嘩の言葉にはっと気づく雪花 「二人と言うと・・・・ユーリさんも・・・」 「言われなくても・・・・・ほら・・・・」 とまた別の方向に暁音が指差した方向、ユーリ・・・・の石像が置いてあった。 「・・・・」 「・・・・」 黙る双方、何を言っていいのか分からなかった。 先に口が出たのは暁音だった。 「とりあえず・・・・泊まっていく?ちょうどベット空いてるし・・・・」 「えぇ・・・・お言葉に甘えさせていただきます・・・・」 |
その後、ユーリ&カゥリは元に戻り、また元の生活に戻った。 だがちょっと変わった事と言えばカゥリに合うたびに喧嘩してたはずが少しは制御できるようになったらしい・・・・ ・・・がそんな事は三日坊主でいうものパターンとなった。 「ふむ・・・そんな事が・・・・」 雪次郎がポイントゼロの外を眺める。 「えぇ・・・本能的でもちょっと頭冷や程度でしたし・・・・」 「ふむ・・・」 紅茶をひとすすりし (またメイさんに頼んでみようかな・・・・・・) ・・・・と2人が喧嘩をしている外を眺めながらちょっとそんな事を思い始めた暁音だった。 |
おわり |
パトリシア様から小説を戴きました。
感謝。
以前に戴いた小説の更なる続編ですね。
石化能力は強力ですなぁ。
くわばらくわばら。
まぁ、YouRiとKauRiのBaTTLeと云うのは
我を忘れて互いのコトしか眼に入っていないと想いますので
メイさんの眼を観てしまうかどうかは微妙な気もしますが…。
まぁ、ソレはソレ、コレはコレと云うコトで。
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